2016年11月06日
人の道と葬儀観から親の葬儀を考える
葬儀というものの意義を説いた人に孔子などがいます。儒教の祖である孔子は人間にとってもっとも親しい人間とは、その字のとおり親であると述べました。そして、そのもっとも親しい親の葬儀をきちんとあげることこそ、人の道の基本であるという価値観を打ち出した人物です。孔子の後継者も親の葬儀に何よりも価値観を置いています。人間はその一生において、さまざまな社会関係をつくっていきます。一般人なら成人式や葬式、祭祀といったいわゆる冠婚葬祭です。
一般的に親が子よりも後に亡くなるという特別な事情をのぞくと、人間はほとんどが必ず自分の親の死を迎えて葬礼をおこないます。葬礼を行い弔意をあらわしますが、もっとも親しいがゆえにもっとも悲しいことです。冠婚葬祭の中でも礼の中心であり、親の葬礼を行うことこそは、全ての礼の中心となる行為であり、人の道を歩むことに他ならないということに値します。